空調冷熱システム事業 中途採⽤サイト

静岡製作所 インタビュー グループリーダー編①

三菱電機静岡製作所の機能設計職とは?

~海外パッケージエアコン室内機・ハウジングエアコン開発のグループリーダーに聞きました~

組織・ミッションについて

▼ 組織構成・ミッションは?

静岡製作所で開発・製造している空調機は、ルームエアコン(家庭用空調機)とパッケージエアコン(業務用空調機)に分かれています。
その中で私はパッケージエアコン製造部に所属し、海外のパッケージエアコン室内機とハウジングエアコン(備え付けルームエアコン)のグループリーダーを担っています。

私の課にはグループが5つあり、国内パッケージエアコンの室内機グループ、中国向け機種グループ、新規開発が2グループ、そして私のグループで構成されています。
どの課も2020年度の目標AI20(Advance&Innovation2020/空調冷熱事業連結売上1兆円)という目標に向かって邁進していますが、
特に私達のグループは既存機種をベースに、新市場へ新システムとして転用していく業務を行っています。
AI20を達成するには、単純計算で約1.4倍の出荷台数が必要です。国の規制や商習慣が違う各国に向けて、現地工場の生産ラインと量産設計などの調整を今まさに行っています。

キャリアについて

▼ これまでの経験・転職の動機は?

私自身の話をすると、学生時代は熱流体の勉強をしていたので、就職ではその経験が活かせると思い空調業界に入りました。 市場品質管理、設計、サービス業務(修理・保守)、サービスステーションの運営まで広範に携わり様々な経験を積んできました。
一方で、やはり量産設計に携わりたいという思いがずっとありました。
面接時に「設計の仕事でも技術はもとより、サービスの現場で築いたコミュニケーション力と現場での経験が発揮できる環境だよ」という言葉をいただき三菱電機にお世話になることを決めました。

印象深いプロジェクト

▼ 印象深かったプロジェクトは?

家庭用床置エアコンの新規開発を任せていただける機会がありました。
上司から「欧州で販売する全く新しい床置エアコンを開発してほしい、まずは仕様検討をしてほしい」とだけ伝えられたのです。正直、当時は戸惑いましたね(笑)。
今思うと上司の頭の中には道筋があった上で、自分に任せてくれたんだと思いますが、その時はコンセプトを決めるだけで必死の日々。
気づけば1週間、2週間…1ヶ月が過ぎていきました。

右往左往しましたが、新たな道を拓くきっかけになったのは現場の言葉。欧州の販売会社、海外営業担当者との会話の中で「欧州ユーザーは直接風にあたることを嫌う」という声を聞いたのです。
このニーズに応えることが一番大事なのではないか?大方のコンセプトが固まり、一気に開発が走りだした瞬間でした。

とはいえ開発でも苦労の連続。最大の難関は
「直接風をあてずどのように高い性能、快適性を実現するのか」。
問題解決のため、試験室、会議室で開発メンバーと議論を重ね、形状の工夫から熱交換器の形まであらゆる可能性を試して静音性や風量の試験を繰り返しました。
様々なアイデアを試した結果、最終的に採用したのは「呼出口の気流制御するフラップを3枚にする(従来は1枚もしくは2枚)」というアイデアでした。
「冷房時は吹出風を部屋上部に吹出し、シャワーのように落とす、暖房時は上下の気流で人を包み込む」というこれまでにない手法で新たな商品を生み出すことができたのです。

現地ニーズに合った商品を作れたからか、現在、この床置エアコンは欧州・北米を中心に累積で10万台以上売れています。
加えて日本の寒冷地でもお客様より選んでいただける意外な成果もありました。『ズバ暖』という三菱電機が誇る独自の寒冷地暖房技術を付け加え、燃焼式の暖房機から、安全の手間がかからないヒートポンプ暖房機として、東北・北海道を中心とした寒冷地のお客様に選ばれています。

振り返ると、このプロジェクトで強く感じたのは
「三菱電機は1人ひとりに一定以上の権限移譲がされており、円形に繋がりプロジェクトを推進する」ということ。
決して指示が一方的に下りてくるピラミッド型ではないんですね。
またこの時上司からは「目的を立て、その目的を達成する為の目標を示し、その目標をどのような手段で実行していくか、ブレークダウンしていくことが大事だ」と教えていただきました。
裁量が大きいからこそプロジェクトの進め方がカギだと痛感しました。

キャリア入社者へのメッセージ

▼ 今後のキャリアに関して

まずは現在担っている海外の
パッケージエアコンとハウジングエアコン開発のグループリーダーとして
製品の企画、量産設計をしっかり推進していきます。
今まさに製品を現地でローカライズするための
海外工場の新設・増設が進んでいるので、
その後は製品企画・量産設計のノウハウを海外に持ち込み、
更なる新市場、ニーズからの製品企画などを直接自分の足で確認しながら立ち上げたいとキャリアを思い描いています。

▼ 向いているタイプ

私が個人的に大事と考えているのは、
深い専門性よりフットワークの軽さ。
三菱電機には先端技術総合研究所やデザイン研究所など困ったときに相談できる専門組織がいくつもあり、
同じ製作所内にも「この技術・分野はあの人に聞け」というような専門家がたくさんいます。
分からない時には素直に伝えて、教えてもらうこと。それが仕事をスムーズに進めるポイントです。
中途入社の人が増え食事会なども開いているので、仕事以外でもざっくばらんに相談しやすい雰囲気です。
ぜひ私たちと一緒に、面白いものを作っていきましょう。
新たな仲間が加わること、楽しみにしています。

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*1:※ 役職・記事内容等は、取材当時のものです。